建築一筋30年③【住宅営業】

architecture

皆さんは『七つの会議』という映画を観たことがありますか?内容も分かりやすくキャストも豪華で、すごく面白い。是非、観ていただきたいお勧めの映画の1本ですが、冒頭の”会議”のシーンはどう思われますか?

香川照之がバン!バン!机を叩きながら罵倒する。香川照之だけに大袈裟に感じるかもしれません。「こんなの映画やドラマの世界でしょっ」って思うかもしれませんが、25年ほど前ですが私はそこに属しておりました。20代後半の4年間くらいでしたが、営業マンとして奮闘していた時期もありました。

建築一筋30年①でゼネコンの現場監督に就職しているはずなのになぜ、住宅の営業しているの?と①を読んだ方は思うでしょう。そこは私の飽きやすい性格的ではなく、私自身の実力不足からくる就職先の選定ミス&運のなさからきた結果、大手住宅会社、中堅住宅会社、地元工務店と30年間で4つもの会社にお世話なっております。①を読むとなんとなくですが、安易な判断で就職先を決めているのがよくわかります。

大手住宅メーカーの営業は職業としてどうなのか?

”King of パワハラ” & ”King of ブラック” でしたね。間違いなく。25年前の話ですけれども凄い世界でしたよ。私の友人が、私の実話をまるで本気にしてくれなかったですから。命かけて仕事していましたよ。就業時間は朝9時から夜2時くらいで朝4時になることだってよくあった。これが私だけでなく、上司はもっと帰りが遅かったのだから、文句も言いようがない。今なら一発アウトだと思いますが・・・

そもそも住宅はお客様からしたら、人生で1回きりの、人生で一番高いお買い物。当然思い入れも強いし、絶対失敗はしたくはないはずです。車や家電、本や食べ物などは、目に見える物を購入するので売買契約なのですが、住宅は請負契約なのです。建売のような完成した家を買うのならわかりますが、紙切れ1枚の契約書で3000万円の契約が成り立つのです。完成してもない物に3000万円出すんですよ。本当に夢を売っているようなものです。スーパープレッシャーです。私もお客さんに頭下げながら、「絶っ対にご家族を幸せにするので契約してください。」なんてプロポーズじゃないっつーの。そんな事、恥じらいもなく全然言えるようになっちゃいますから。でもそんなノリで仕事をしている奴が勝つ。だから、ライバル会社の営業と鉢合わせしたら一触即発の緊張状態でした。

ちなみに、後輩が10人入って2人残ればって感じでした。ま~ほとんどが2年ももちませんね。だからこそ、自分磨きに超お勧めします。こんなに熱い職業は経験ありません。麻雀でいうと常に役満張っている感じ。ギンギンです。今はもう年だし2度とやりたくはないけれど間違いなく一番人生で充実した”あっ”と言う間の4年間でした。わたしにとってこの4年間は人間的にも鍛えられ、今の自分には不可欠であったと確信します。

皆さん一度経験してみてはいかがでしょうか?(恐~)

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました